ミナリク元騎手の死因は自殺?落馬事故で引退後にうつ病を患ったとも

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フィリップ・ミナリク
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ドイツのリーディングジョッキーに何度も輝き、日本にも度々来日してJRA通算29勝を挙げた元騎手のフィリップ・ミナリク氏が2023年9月4日に亡くなりました。

親日家で知られ、「ミナリクおじさん」と親しまれたミナリクさんは、まだ48歳。

落馬という大事故から一命をとりとめ、順調に回復していると思われていただけに驚きと悲しみの声が大きいですが、その死因についての詳細は報道されていません。

この記事では、ミナリクさんの死因は自殺で、うつ病を患っていたのでははないかと言われる理由について、ミナレクさんの人柄について紹介しながら、お伝えしていきます。

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目次

ミナリク元騎手とは?北千住好きな親日家

フィリップ・ミナレク
  • 1975年 チェコスロバキア・プラハに生まれる
  • 1991年 16歳で騎手デビュー
  • 1997年 ドイツの騎手免許取得
  • 2004年 G1初制覇
  • 2005年 110勝を挙げドイツリーディング獲得(その後4度獲得)
  • 2014年 初来日。ジャパンカップでアイヴァンホウに騎乗
  • 2018年~2020年 短期免許を取得し日本で騎乗。通算29勝
  • 2020年 ドイツのレースで落馬事故。一命をとりとめるも引退
  • 2023年 死去

ドイツで輝かしい戦績がある名ジョッキーですが、日本では成績よりも、その人柄で人気でした

① ファンサービスが素晴らしい

ミナレクさんは、どれだけ時間がかかっても、サインを求めるファン一人ひとりに対応してくれるので、レース後はサイン会のようになっていました。

2018年のインタビューでファンサービスについて聞かれ、こんな風に答えていました。

世界の中でもファンを持っている人は多くないと思うので、自分が日本に来てそんなファンが出来たことが非常に嬉しくて、本当に楽しくてしょうがないです。ぜひファンサービスしたいという気持ちです。

引用:競馬ラボ 2018年3月18日

実際にサインをしている動画を見ると、ニコニコと本当に楽しそうにサインをしてくれていて、これはファンになってしまいます。

ファンの間では、神対応をしてくれる外国人騎手「ミナリクおじさん」として愛されていました。

実際にサインをしている動画ですが、楽しそうです!

出典:69 Spring Snow
出典:masa4471

② 日本を愛してくれている

ミナリクさんは、本当に日本が大好きと色々なインタビューで公言しています。

-:競馬場でミナリク騎手を見かれると必ず笑っていますね。

ミ:短期免許ですが、JRAのジョッキーになれたことは本当に夢のようで、だからこそ嬉しいんです。どの馬でもどのようなレースでも喜んで乗ります。今は本当に楽しいです。

-:もし日本でずっと乗ってくれと言われたら、ずっと乗ってみたいですか?

ミ:その答えは迷うことなくYes!とりあえず奥さんに相談しないといけないけど(笑)自分としてはオファーがあれば乗りたいですね。

引用:競馬ラボ 2018年3月18日

やはり、こんなに「好き」と言ってもらえると嬉しくてファンになってしまいますよね。

お刺身や日本茶など日本食が大好きなことも知られています。

また、日本で騎乗している間は、北千住のウィークリーマンションに住んでいて、休日には電車で渋谷や新宿を訪れ、日本文化を楽しんでいたそうです。

大きな落馬事故がなければ、間違いなくまた日本に来てくれていたはずです。

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ミナリク元騎手は2020年の落馬事故で一時は昏睡状態に

フィリップ・ミナレク

2020年7月3日、ドイツのマンハイム競馬場でのレースで騎乗していた馬が故障し、ミナリクさんは落馬し、地面に叩きつけられます。

命はとりとめたものの、一ヶ月も昏睡状態が続き、意識を回復後も自力歩行ができるようになるまで何ヶ月もかかりました。

日本でもこの落馬事故は多くのファンの心を痛め、たくさんの支援金やメッセージが届けられました

また、ファンだけでなく日本の騎手仲間も、ビデオメッセージで励ましてくれたそうです。

クリストフ(ルメール)から送られてきたビデオメッセージでは、途中でいきなりユタカさん(武豊)が現れて『ミナリク〜、ゲンキ〜?ガンバッテ~!!』って言ってくれました。日本のレジェンドジョッキーからの言葉に、励まされました

引用:Yahooニュース 2022年8月29日
武豊
ビデオメッセージの武豊氏
出典:Yahooニュース 2022年8月29日

家族やファン、仲間に励まされ懸命なリハビリを続け、会話や自力歩行ができるまで回復したものの。騎手への復帰は難しく、残念ながら引退を余儀なくされます

それでも、前向きに日本への想いを語ってくれていました。

「引退は残念ですが、命を絶たれなかったと考えれば、何でも受け入れられます。応援してくれる人が沢山いる事も分かって、今はむしろ幸せな気持ちです。そして、その応援してくれる人達に会いに、いつの日か日本に帰るのが、現在の新たな目標です

引用:Yahooニュース 2022年8月29日

本当に日本でたくさんのファンができたことが、嬉しかったんですね。

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ミナリク元騎手の死因は自殺でうつ病だったと言われる理由

フィリップ・ミナレク

ファンは、ミナリクおじさんはまたいつか日本に来てくれるだろうと思っていましたが、2023年9月4日に死去との報道がありました。

死因については詳細がありませんでしたが、一部で「自ら命を絶ったのではないか」と言われています。

その根拠となっている記事を見つけました。

ドイツの競馬情報サイト「GaloppOnline.de」のトップニュースに、次のようにな記事がアップされています。下に翻訳も紹介します。

Im Alter von nur 48 Jahren ist der viermalige Championjockey Filip Minarik verstorben. Filip Minarik hat sich dazu entschieden, sich am Montag das Leben zu nehmen.

Noch am Samstag und Sonntag war er bei der Grossen Woche in Iffezheim auf der Rennbahn. Nach seinem schweren Sturz am 3. Juli 2020 in Mannheim musste er seine aktive Karriere beenden, die er sich bis zum Ende sehnlichst zurückwünschte. Zuletzt litt Filip Minarik unter starken Depressionen.

Filip Minarik hinterlässt Ehefrau Katja und Tochter Finja. Katja Minarik: „Wir haben so sehr gekämpft, aber den Kampf gegen die immer stärker werdenden Depressionen am Ende verloren. Wir brauchen Zeit, das Geschehene zu realisieren und zu verarbeiten.“

Unsere Gedanken sind bei Minariks Familie. Die Familie bittet darum, von Nachfragen und Beileidsbekundungen Abstand zu nehmen.

引用:GaloppOnline.de

翻訳してみます。

4度のチャンピオンジョッキー、フィリップ・ミナリクが48歳の若さで死去した。
土曜日曜と、彼はイフェッツハイムのビッグウィークの競馬場にいたが、月曜日に自ら命を絶つことを決意した。
2020年7月3日にマンハイムで大転倒した後、彼は最後まで望んでいた現役生活に終止符を打たなければならなかった。
フィリップ・ミナリクは最近、重度のうつ病を患っていた。
彼は妻のカチャと娘のフィンジャを残して去った。
カチャ・ミナリクさん:「私たちは一生懸命戦ったが、結局、増え続ける不況との戦いに負けた。何が起こったのかを理解し、処理するのに時間が必要です。」
私たちの思いはミナリクさんのご家族とともにあります。ご遺族様への質問やお悔やみの言葉はご遠慮くださいますようお願いいたします。

このように、うつ病を患っていて、自ら命を絶ったとあります。

しかし、楽しそうにニコニコしているイメージしかないミナリクさんだけに、簡単には信じられません。

2022年8月のインタビューでも、「命を絶たれなかったと考えれば、何でも受け入れられます」と話していましたし、こんなことも言っていました。

「短期免許を取得した際に住んでいたキタセンジュは1番好きな場所なので、また行きたいです。そこでロバタヤキへ行って、ニホンチャを飲みたいです」

 更に、最もやりたい事として、次のように続けた。

「そして、何よりも、いつも私を応援してくれる日本のファンの皆さんに再会して、心からお礼を言いたいです。それが、現在の私の夢です」

引用:Yahooニュース 2022年8月29日

日本に来てくれるのではなかったの?と、やはり信じられません。

ただ、以前のインタビューで、できるだけ長く騎手を続けたいと話していたのは気になります。

-:将来は調教師を目指すのでしょうか?

ミ:絶対にならないとは言いません。ただ、何よりジョッキーとして長く活躍したいです。とりあえず52歳まで、あと10年間はジョッキーとして活躍したい気持ちが一番です。52歳になってから、次はどうするかを考えます。
調教師は、自分の仕事の立場からもよく見ているのですが、難しいところも多いです。今自分が向いているかどうか分からないので、まずはなるべく長くジョッキーとして乗り続けたい気持ちが一番強いですね。

引用:競馬ラボ 2018年3月18日

ミナリクさんはお父さんも54歳まで騎手をしていたこともあり、できるだけ長く騎手を続けたかったようです。

また、騎手は引退→調教師というコースが多いですが、それに対して「難しそうだ。向いているかわからない」と話しています。

これらから推測すると、ミナリクさんが心を病む要因として、

① 50歳を過ぎても続けたかった生きがいの「騎手」が続けられなくなった。
② 次のキャリアに進むことができず生活が困窮した。

この二つが考えられます。

妻のカチャ・ミナリクさんが「増え続ける不況との戦いに負けた」と話していることから、②の生活の困窮が一番の原因かも知れません。
※“増え続ける不況”というのは不自然な日本語ですので、“負債”とか“どんどん困ったことが起きる”というようなニュアンスの可能性もあります。

それでもまだ信じられませんし、実は事故や病気だったかもしれませんが、ミナリクさんが所属していたドイツの競馬界が発表しているとなると、やはり事実と思われます。

ミナリク元騎手の訃報に対するネットの反応

日本のファンにも驚きと悲しみが広がっています。

https://twitter.com/3hicthan/status/1699007827946471520

ファンの皆さんが、親近感を持ってミナリクさんのことを好きだったことがよくわかります。

心からご冥福をお祈りいたします。

まとめ

この記事では、2023年9月4日に死去した元騎手のフォリップ・ミナリク氏の死因が自殺で、うつ病を患っていたと言われている理由について、ミナリク氏の人柄を紹介しながら、お伝えしました。

こんなに日本のことを好きでいてくれて、本当にありがとうございましたと感謝の気持ちをお伝えしたいです。

心から、ご冥福をお祈りいたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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